音声変化3 消える " h " の音 (弱形1)
みなさんこんにちは。グレイターです。
今日は音声変化の続きについて、また書きます。
今日は、" 消える h "のお話しについて。
音声変化、投稿にかなり間をあけてしまったのですが、覚えていますか ?
英語の発音が、発音記号とちがう音になることがあると言うお話でした。
(2つの単語が音がつながったり、単語の読み方が変わったり)
今日はそのお話しの続きです。
<Contents>------
■ フランス人の笑い話
■ 実際にどうだったか ?
■ 消える"h"の音
■ 音声変化の分類上は ?
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■ フランス人の笑い話
以前、とある英語の本で、以下の様な話を読みました。
(大学生の時に読んだので、書籍名は忘れました…すみません)
フランス人の男性が、以下の様に言って笑っているのを、
日本人の筆者がびっくりしたと言うのです。
アイム アングリ―、アイム アングリ―、アハハハハ。
???!!!
英語では、
I'm angry. I'm angry.
「俺は怒ってるぞ」
なのに、何故笑っているんでしょう???
正解は、
I'm hungry. I'm hungry.
「腹減った、腹減った」
だと言うのです。
なんでも、フランス人は" h "の音の発音が苦手なので、
hungry (おなかが空いた)の" h "の音が抜けて、
angry (怒っている)になってしまったと言うのです。
■ 実際にどうだったか ?
この話を読んだ当時は、
「本当にそんな事あるのかなぁ ?」と半信半疑でした。
しかし、数年前に留学したオーストラリアでの事。
同じクラスに、フランスから留学して来た女の子が1人いました。
彼女の英語を聞いていると、
"hungry"だけでなく、
いたるところで、" h "の発音が抜けていました。
音が完全に抜けてしまったり、
半分以上抜けて、単語が聞き取りづらかったり。
一方で、コミュニケーション上困るかと言うと、
" h " が抜ける事さえ分かっていれば、
要所要所で " h " を補って話を理解すれば良いので、
特に困る事はありませんでした。
ただし、もし "フランス人は h の音が落ちる” と言う予備知識が無かったら、
当時リスニングやコミュニケーションできっと苦労したのではないかと思います。
これは、英語にも当てはまります。
■ 消える "h" の音
さてさて、上記の話は、フランス人の話ですが、
英語の発音でも、" h "の音は良く消えます。
" h " の音がどこでも消える訳ではないのですが、
以下の3つの単語は、特に " h " の音が良く消えたり、
音が半分落ちて、聞き取りづらくなります。
・have (発音 : ハブ → アブ)
・him (発音 : ヒム → イム)
・her (発音 : ハー → アー)
例えば、
・tell him
・tell her
だと、元の発音はそれぞれ、
テル ヒム
テル ハー
ですが、" h " の音が消えると、
テル イム
テル アー
になりますので、慣れていない人は、
「あれ、イム(アー)って変な音が聞こえたんだけど、何 ?」
→「意味が分からん」
ってなります。
さらに、" h " の音が消えると、
動詞 tell と him/her の、
2つの単語の単語の切れ目が、
しばしばはっきりしなくなるので、
テリム
テラー
なんて聞こえたりもします。
この3つの単語は、
TOEIC L&Rのリスニングでも音が落ちたり、
聞こえづらかったりする事が良くありますので、
TOEICの問題演習をしたり、復習をするときには、
良く聞いて慣れておくと良いかと思います。
■ 消える"h"の音声変化の分類は ?
なお、これらの消える " h "、
英語の音声変化の分類上は、
"弱形" にあたります。
弱形の詳細については、また次の機会に説明します。
最後までお読みいただき、有り難うございました。
それでは。
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