音声変化1 連結 (リンキング) ~ リスニングが苦手な人へ
みなさんこんにちは。グレイターです。
今日も英語の発音のお話の続きを。
今日から、「音声変化」を1つずつ見て行きます。
今日は、音声変化の「連結」(リンキング)について。
<Contents>---
■ 音声変化1 - 連結
■ 具体例をもう少し
■ 機能語は連結しやすい
■ 以前の例では
■ 最後に
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■ 音声変化1 - 連結(Linking)
連結は、リンキングとか、リエゾンと呼ばれることもあります。
気付かないだけで、
日本人だったら知らないうちに、
誰でも知っているし、使っています。
英語で、
カモン。
聞いた事ありますよね。
これ、英語でつづると、どうなりますか ?
…
……
………
カモン
→
come on
です。
テニスの試合でポイントを取ると、
「カモーン」
って、大声で選手が叫んでいるやつです。
これ、日本人であれ英語のネィティブであれ、
カム オン
って、2つの音に分けては発音しません。
あくまで、
カモン
って、1音で発音します。
音声変化の連結と言うのは、
前の単語の語尾の発音が子音で、
後ろの単語の最初の音が母音の場合、
前後の単語の音が、つながって発音される事を言います。
come onの場合、
comeの最後の音 → m
onの最初の音 → o(オ)
なので、連結した音は、
"m" + "o" → "mo"(モ)
となります。
だから、もともとは"カム オン"だったのが、
カモン
になる訳です。
ここで注意してほしいのは、
あれ、前の単語comeの最後、"e"だけど。
母音じゃないの ?
と言う疑問です。
連結が起こるのは、
前の単語の最後の"発音"が子音の場合です。
"表記"が子音の場合ではありません。
ちなみに英語では、単語の末尾の "e" は、
しばしば読まれない、発音されない事があります。
ちょっとした豆知識として覚えておいても良いかと思います。
■ 具体例をもう少し
連結の具体例を、もう少し見てみましょう。
(2) on a table
語末の子音+語頭の母音で、onとaがつながります。
子音n + 母音a→"na"(ナ)
なので、発音は、
"オン ア テェイボォ"
と3音ではなく、
"オナ テェイボォ"
と2音になります。
蛇足ですが、ここでも、
tableの最後のeは、発音されないeです。
(3) it is
語末の子音+語頭の母音で、
子音t + 母音i → "ti"(ティ)
なので、発音は、
"イット イズ"
と2音ではなく、
"イティズ"
とつながって、1音で発音されます。
(4) like it
子音k + 母音i → "ki"
ですので、発音は、
"ライク イット"
と2音ではなく、
"ライキット"
位に、1音で発音されます。
ここでも、likeの語末のeは発音されませんので、
likeの発音は母音ではなく、
子音(k)で終わっている事に注意してください。
(5) done it
子音n + 母音i → "ni"
ですので、発音は、
"ダン イット"ではなく、
"ダーニット"
位になります。
しつこいですが、doneの最後のeは、発音されないので、
doneの発音は子音(n)で終わっていることに注意。
(6) get out of
連結(リンキング)は前後の2単語の間だけではなく、
3単語の間でも起こります。
get out:子音t + 母音o(音はア)
out of:子音t + 母音o
で、
発音は"ゲット アウト オブ"の様に3音ではなく、
"ゲタウトブ"
位に、1音で発音されてしまいます。
■ 機能語は連結しやすい
さて、上記(1)~(6)まで、
6例ほど連結の例を見て来ましたが、
※(1)はcome onの例
ここで1つ気付いてほしい事があります。
連結してつながる、後ろの単語の方ですが、
come on (後ろの単語on)
on a (後ろの単語a)
it is (後ろの単語is)
like it (後ろの単語it)
done it (後ろの単語it)
get out of (後ろの単語outとof)
この様に、母音で始まる機能語、
具体的には、前置詞on/冠詞a/be動詞is/代名詞it/前置詞ofは、
直前の単語と連結を引き起こしやすいです。
これらの単語だけではなく、
他に、be動詞are/冠詞an/前置詞in・into・at・over・under等、多くの機能語は連結を引き起こします。
上記、みんな母音で始まっていますよね ?
結果、前後の単語で音がつながってしまって、
極端に聞き取りが難しくなる訳です。
下記4つの例では、連結する箇所を "_" (下線)で示しますが、
(7) This_is_an_apple.
(8) That_is_an_apple.
(9) It_is_on the table.
(10) It_is_in the box.
どの英文も、
英文の大半・または全部で、
単語の音がつながってしまうのが理解出来るかと思います。
■ 以前の例では
以前投稿したカタカナ英語の例を、
いくつか上げてみます。
ワドゥヤドゥーイン?
What_are you doing ?
ウッジャライキッ?
Would you like_it ?
ゲラウラヒア.
Get_out_of here.
イズィッヤーズ?
Is_it yours ?
ユーシュダダーニッ!
You should have done_it !
まだ音声変化をすべて勉強していないので、
全部は分かりませんが、
上記の例でも、
下線を引いた箇所で連結が起こっているのは理解出来ると思います。
他の音声変化も勉強すれば、
なぜ各文が、それぞれふってあるカタカナの様な読みになるのか、
だんだん分かる様になって行きますよ。
■ 最後に
さてさて、数回前の投稿で以下の様に書きましたが、
>そうそう、英語の発音って、
>自分の発音とちがって、何かウニャウニャ言っていて、
>良く聞き取れないんだよ。
>
>なんかさ、単語の切れ目が聞こえないんだよね…。
これだけが原因ではありませんが、
リスニングでは、音声変化のこの連結が起こると、
特に聞き取りが難しくなります。
単語間がつながってしまうので、
それに従って、
単語と単語の間の切れ目がなくなってしまうからです。
TOEICのリスニングが苦手な人は、
スクリプトで聞こえが悪かった部分に印をつけて、
その箇所を確認してみて下さい。
( → やり方の詳細は以前の投稿を参照)
多くの場合、
その箇所は何かしらの音声変化が起こっています。
特にこの連結の箇所が良く聞こえない事も多いんです。
と言う事で、今後ご自身の英語のレベルを上げるには、
スクリプトを見て、
どこが連結するか・リンキングが起こるか、
分かる事がまず必要
ですので、
音声とスクリプトを突き合わせながら、
「ここ、連結(リンキング)だな」
と言う箇所を、まず確認してみて下さい。
その上で、
発音も音源の音を真似て、練習してみて下さい。
(→音読)
連結はほんとうに頻繁に起こる音声上の変化ですので、
サンプルはTOEICの公式問題集でも、
リスニングセクションの音声で簡単にたくさん見つかりますよ。
最後までお読みいただき、有り難うございました。
それでは。
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