(リスニング) そもそも、全部聴こえる必要なんてあるの ?
みなさんこんにちは。グレイターです。
昨日投稿内に、自分で以下の様な事を書きました。
そして翌日、自分で考え込みました … 笑。
と言う事で、今日はその事について、書いてみようかなと思います。
「だから、たとえTOEICのリスニングで満点を取れても、ニュース英語が全部聞き取れるかと言うと、
いや、半分から7割ぐらいしか分からないかも …
なんて事になるのかもしれません。
もちろん、単語が難しい事も、理由の1つではあるでしょうが」
<Contents>---
■ 半分から7割しか、単語が聴き取れない
■ そもそも、全部聴こえる必要なんてあるのか?
■ 視点1~文法や文脈・背景知識から補う
■ 視点2~内容語と機能語
■ 日本語だったら、全部聞き取れるか?
■ まとめ
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■ 半分から7割しか、単語が聴き取れない
もう少し詳しく書けば、「半分から7割ぐらいしか分からない」と言うのは、
聴こえる単語の数が半分から7割ぐらい、
と言う事です。
現実的には、TOEICのリスニングセクションで満点を取れたら、
ニュース英語でも映画でも、すべて完璧に聴こえる訳ではありません。
いろいろ調べてみても、有名な先生方を含めて、
完璧と言うレベルには到達しないと仰られています。
■ そもそも、全部聴こえる必要なんてあるのか ?
では、逆に、
すべての単語を聴き取れなければ、英文の内容は分からない
のでしょうか ?
…
……
………
…………
……………
そんな事はありません。
話の内容はだいたい分かるでしょう。
単語が半分聴こえれば、雰囲気は何となく。
7割聴こえれば、ほぼ完全に。
■ 視点1 ~ 文法や文脈・背景知識から補う
例を見てみましょう。
もし、リスニングをしていて、以下の( )の箇所が聴こえなかったら、
それぞれの英文、まったく意味が分からないでしょうか?
(1) She was sleeping ( ) the car yesterday.
(2) She had arrived ( ) the Tokyo station at around 16 o'clock today.
(3) There are three pencils ( ) the desk.
(4) ( ) is playing the piano.
いかがでしょうか ?
(1) ~ (4)まで、( )のところが聴こえなかったら、
それぞれの英文、まったく意味わかりませんか ?
(1) ~ (4)まで、どれも、大体内容わかりそうですよね ?
思考プロセスを詳細に書けば、以下の様な感じでしょうか ?
(1)
「ええと、車で寝ていたんだから、車の中で寝てたんだろ ?
ネコでもない限り、ボンネットの上で寝る訳ないもんな。
聴こえなかったけど、多分 " in " を聴き逃したんじゃないかな」
(2)
「いや、arrive ( ) だったら、熟語で arrive at だろ ?
今日のだいたい16時に東京駅に到着したんだな ?
聴こえなかったの、" at " だろ」
(3)
「鉛筆が机に3本あるんだったら、多分机の上にあるんじゃないかな?
いや、引き出しの中にあるかもしれないけどさ。
だったら、聴こえなかったのは良く分からないけど、机の近くにあるんじゃない ?
上(" on ")とか中(" in ")とか下(" under ")とか」
(4)
「ピアノ弾いてるんだから、誰か、人が弾いてるんだろ ?
彼なのか、彼女なのか、はたまたレイチェルなのか」
結局、単語が全部聴こえなくても、
文法的に考えれば、可能性はかなり限定されてしまうんです。
上記の例は1文だけですが、
前後に他の英文があれば、
話の流れ、つまり文脈からも、
推測する事は出来るでしょう。
背景知識からも推測できるかもしれませんね。
もちろん、上記の様な思考プロセスを、無意識に、一瞬でやっているので、
そこは英語の経験が必要ですが、
日本人は、英文法は意外と得意なんですよね。
「ああ、そんな事やっているのか」
視点さえ分かってしまえば、
勉強時に少し意識するだけで、
出来る様になる人もたくさんいると思うんです。
■ 日本語だったら、全部聞き取れるか ?
日本語だったら、って考えてみましょう。
日本のテレビでニュースを見て、どうでしょうか ?
すべての単語を、正確に聴き取れますか ?
すべての単語が正確に聴き取れなかったら、まったく内容が分からないでしょうか ?
そんな事ないですよね。
「なんて言っていたのか忘れたけど、こんな内容の事言ってたよ」
正確な言葉、単語を全部聴こえなくても、
内容はだいたい理解出来る訳ですね。
■ 視点2 ~ 内容語と機能語
別の視点をもう1つ追加しましょう。
大学受験の時に、
内容語と機能語
と言う言葉を聞いたことがある方も多いでしょう。
冠詞("a"や"an"・"the"等)や、
前置詞("in"・"on"・"at"等)の様な機能語と言うのは、
かなり速く、さらっと発音されてしまうので、
かなり聴こえづらかったりするのですが、
名詞や動詞など、内容語と言われる語は、
大きくはっきりと発音される事がほとんどなので、
けっこう良く聴き取れるんですよ。
そうすると、単語を半分でも聴き取れれば、
細かいところは聴き取れなくても、
内容語さえ聴き取れていれば、
内容の方は、だいたい理解出来るんですよね。
■ まとめ
2つの視点から考えてみましたが、
別に単語が全部聴き取れなくても、
だいたい話は理解できる訳です。
英語勉強するなら、
あれもこれも完璧にしないといけないのか ? と思うと、
とても気が重くなりそうですが、
実際に英語を使うにあたっては、そうではないと言う事が分かれば、
少しは気が楽になるかと思い、
こんな話を紹介してみました。
話のついでに、一応TOEICについて述べておくと、
TOEICのリスニングセクションは、
話の流れが大体理解出来ていれば、
正解出来る問題がほとんどです。
そう言う意味では、良く出来たテストなのかもしれませんね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それでは。
追記)
聴こえなかった音を文法から推測する勉強法を上げるとすれば、ディクテーションになります。ディクテーションは、英文を聴いて、聴こえた単語を前から順番に紙に書き起こす練習です。
ディクテーションでは、どうしても聴こえない箇所は、何度も何度も音源を繰り返し聴きますし、それでも分からない場合は、その箇所を文法知識から推測出来ないか、考えてみることになります。
練習を繰り返すことで、自分が聴き取れない単語が少しずつ減っていきますし、不明箇所を文法面から推測する習慣がついて来ます。
文法は、知識として知っていてもなかなか使いみちが分からないものですが、ディクテーションで慣れてくれば、ああ、こういう風に知識を使えば良いのかと、少しずつ分かって来ますよ。
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